デザイン・モノづくりの本質と考え方。TIPSも良いけど、もっと根本から。

Illustratorで特色が混在したデータをプロセスカラー(CMYK)に一括変換

Illustratorにて、1つのファイルに特色(スポットカラー)とプロセスカラー(CMYK)が混在したデータをプロセスカラーのみに(特色は全てCMYK値)一括変換する方法。

1つのデータ内に特色とプロセスカラーが混在

1:オブジェクトを全選択

データ内のオブジェクトを全選択するか、変換したいオブジェクトのみを選択する。

オブジェクト全選択のショートカット
Windows:Ctrl + A
Mac:⌘+A

2:編集→カラーを編集→CMYKに変換

上部メニューから編集→カラーを編集→CMYKに変換を選択する。

ドキュメントのカラーモードがRGBの場合、CMYKの選択は不可。

3:完了

特色は全てプロセスカラー(CMYK)へ変換された。

特色が100%以外でも近似色のCMYKへと変換される。

小数点以下の端数を四捨五入して整数へするのがオススメ。データの利活用時に便利。カラー値を四捨五入して丸めるスクリプトも多くあるので活用しよう。

最後にコーヒーはいかが?
本文と少しだけ関係のある小ネタでちょっと一息。忙しい人は読まなくても大丈夫!

特色って何?
読んで字の如く「特別な色」「特殊な色」のこと。印刷はCMYK4色のインクを混ぜて色を再現するが混ぜ合わせるだけでは再現できない色がある。混ぜれば混ぜるほどに濁るのは絵の具と同じだ。綺麗な発色が欲しい場合、金色銀色・蛍光色などが必要な場合に特別に調合した色を「特色」と呼ぶ。

印刷機の高性能化、インクの高品質化は日々上がっており一昔前に比べCMYKの混合だけでもかなり良い色が出るようになった。特色を指定しての印刷も少なくなってきている。将来的には「特色」という指定方法が無くなるかもしれない。インクの調合という仕事は無くならないと思うが、特別な指定をせずともプロセスカラーの指定だけで大丈夫なほどになるかも。その頃にはCMYKという数値も使われていない気もする。

そんな日が来たら、デザイナーとしては少し楽になるかも。