Illustratorの1本のパス(オブジェクト)にはコントロールポイント数に上限があります。
1本のオープンパスのコントロールポイント上限数は、
「32000ポイント」
これを超えることは基本的に出来ません。
例えば、2本のパスを「連結」しようとしたとき、連結後のアンカーポイント総数が32000ポイントを超えるようであれば連結処理はされません。連結しようとしてできない場合は、アンカーポイント数を疑ってみてください。(ポイント数は情報パネルの「オブジェクト」で確認可能)
ただし「複合パス」は1つの複合パスオブジェクトで32000ポイント超えることが可能です。
2つ以上のオブジェクトの集合体という扱いのため、見た目としては1つのオブジェクトのように見えますが実態は複数のオブジェクトがグループ化されているような状態です。複数オブジェクトのアンカーポイント総数が表示されるため、32000ポイントを超えていても問題ないのです。ただし1つ1つは32000ポイント以下のオブジェクトである必要はあります。
もう一つ例外があります。
32000ポイントを持つオープンパスに「アンカーポイントの追加」をペンツールでしていく方法です。情報パネルでは32000ポイント以上が1つのパスにある表示になるのですが、これは限定的なものであり、一度保存して次に同じファイルを開いた時には32000ポイント目と32001ポイント目が分割されて2つのオブジェクトになっています。塗り色や線色は全て破棄されている状態となります。
もしファイルを開いた時にこの状態になっていたら、何らかの理由で32000ポイントを超えていたオブジェクトがあったという事になります。適宜分割して32000ポイント以内に収めるように修正しましょう。
さらに例外があります。
Illustrator以外にアプリで保存したベクターオブジェクトをIllustratorに読み込んだ時です。
320000ポイントという上限はあくまでもIllustratorの上限値ですので、例えばCADや他のベクターアプリではこの上限値より多くのポイントを持たせることが可能なものもあります。それらで作成されたファイルを読み込んだ際には、一時的に32000ポイントを超えるオブジェクトがIllustrator上に表示されますが、これも一度保存して開き直した際には上記と同じく32000ポイントのところで分割されます。
*Illustrator以外で作成された32000ポイント以上のオブジェクトは正常に読み込まれない場合もあります。
ポイント数の上限はこの記事を制作した際の上限です(Illustrator CC2023)
今後、増える可能性もあります。